当院では世界的にEBM(根拠に基づいた医療 evidence-based medicine)の高いマッケンジー法を取り入れております。

マッケンジー法の起こり

ニュージーランドの理学療法士のRobin McKenzie(ロビンマッケンジー)が偶然に発見した腰を反らした姿勢にて腰部と下肢の症状が改善した体験をきっかけとしてRobinは研究と調査をかさね、現在の力学的診断と治療に基づいたマッケンジー法を体系作りました。

マッケンジー法とは?

首や腰、四肢の関節の痛みの問題を解決するには、

受身の治療に依存するのではなく、患者さん自身が主体となって診療に臨む姿勢が極めて大切であるということが最近の様々な研究によって明らかにされています。つまり、「やってもらう治療」ではなく「自分自身で行う治療」が痛みの改善や機能の回復、再発予防により効果的なのです。

具体的には「自分で行えるエクササイズ」や「日常生活での留意点」を中心に治療法とマネージメント方法が組み立てられます。

自分で行える体操だけでは、不十分な場合は、セラピストによる徒手テクニックを活用する場合もあります。

マッケンジー法では対処が難しい方、マッケンジー法以外の治療法が必要な方には、速やかにその旨をアドバイスします。

マッケンジー法の一般的な患者アプローチは問診と理学検査から始まります。特に問診は重要で、およそ70%の診断がここでつくとも言われています。理学検査は主に反復運動検査を用いて行われます。

これらの検査結果をもとにマッケンジー法のカテゴリーに分類します。

しかし、一つ強調しておくべきことは、

「マッケンジー法は決して万能薬ではない」ということです。

評価のなかでいかなる運動検査においても良い反応が見られない患者は、マッケンジー法適応外として今後どのような治療方針が適切なのか患者、医師との話し合いの中で決めていきます。 

マッケンジー法の効果

マッケンジー法の有効性については世界的にも高い評価を得ています。

デンマークやアメリカの腰痛診療ガイドラインにおいてマッケンジー法がその使用を推薦されています。

また2013年ドバイにて行われた世界腰痛学会で高い評価を得ており、デンマークで行われた研究では、マッケンジー法を取り入れた腰痛専門クリニックが導入された地域では、手術件数が約50パーセントも減少しました。

さらには、ヘルニアの手術適応とされた患者を対象に行った研究で、マッケンジー法を適用して患者の分類を行い、その結果に基づいて治療を行った場合と結果に基づかずに治療を行った場合では、短期的にも長期的にも、結果に基づいて治療を行ったグループの方が良好な成績をおさめたという結果が出ています。 

適切な分類とそれに基づく対処法を提供するマッケンジー法は、

これまでの腰痛対策のあり方を大きく変える最先端のメソッドといえよう。

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